今日は8社が株主優待に関する発表を行いました。読みやすさのため、3ページに分けて紹介します。この記事は3ページ目です。このページでは、2026年8月25日付で発表されたADRバイオメディカと森永乳業の2社を取り上げます。
今回の注目点は、ADRバイオメディカが年2回のQUOカード優待を継続すること、そして森永乳業が株式分割後の株主優待制度を変更し、2027年3月期以降に継続保有条件を導入することです。優待だけでなく、必要な投資金額、権利確定日、株主番号の扱いまで確認しておきましょう。
ADRバイオメディカ(3750)
優待内容と魅力
ADRバイオメディカは、2026年8月25日付の「株主優待制度の継続に関するお知らせ」により、株主優待の継続を確認しました。毎年3月末日と9月末日の年2回、100株以上を保有する株主に対し、基準日ごとにQUOカード2,500円分が贈呈されます。
- 必要株数:100株以上
- 権利確定月:3月、9月
- 優待内容:基準日ごとにQUOカード2,500円分
- 年間優待額:通常は合計5,000円分
- 保有期間条件:発表資料上、設定なし
QUOカードはコンビニエンスストアや書店などで利用できるため、商品を選ぶ手間が少なく、使い道の自由度が高い点が魅力です。年1回ではなく年2回受け取れることも、株主優待を重視する投資家にとってメリットといえます。
なお、2026年3月末日分については、通常の2,500円分に加えて特別記念優待500円分が贈呈され、合計3,000円分となりました。ただし、この500円分は2026年3月末日基準日に限る特例です。今後も毎回追加されるものではありません。
制度変更の影響と投資家へのアドバイス
今回の発表は、優待の廃止や減額ではなく、現行制度の継続を確認する内容です。従来は年1回・QUOカード5,000円分だった制度が、2025年9月末日から年2回・各2,500円分へ変更されています。そのため、年間の通常優待額は5,000円分で変わりませんが、権利取得の機会が年2回になっています。
一方で、優待利回りを計算する際は、株価の変動に注意が必要です。QUOカード5,000円分を受け取れるとしても、株価が下落すれば、優待の金額を上回る含み損が発生する可能性があります。優待利回りだけで購入を決めず、業績、財務内容、配当方針、株価水準も確認しましょう。
権利確定日と取得スケジュール
権利確定日は毎年3月31日と9月30日です。2026年9月末日分を取得したい場合は、9月30日時点で株主名簿に記載されるように、権利付き最終売買日までに100株以上を購入する必要があります。
- 権利確定日:2026年9月30日
- 必要株数:100株以上
- 売却時期:権利付き最終売買日の翌営業日以降であれば、一般的には権利を確保できます
権利付き最終売買日は市場カレンダーや証券会社の表示で必ず確認してください。優待の発送時期や申込方法は、今回の公表資料では明確に示されていません。
初心者向けの投資ポイント
少ない株数で年2回のQUOカードを狙える点は分かりやすい一方、100株を購入するための投資金額は株価によって変わります。また、権利落ち日には株価が下落することがあるため、優待額だけを見て短期売買を行うのは注意が必要です。
「QUOカードを実際に使うか」「年間5,000円分に対して投資金額が妥当か」「配当を含めた総合利回りはどうか」を確認してから判断するとよいでしょう。
森永乳業(2264)
優待内容と魅力
森永乳業は、2026年7月1日に1株を4株とする株式分割を実施したことに伴い、株主優待制度を変更します。2026年9月30日基準日の優待までは、株式分割後の株式数を基準にした新しい株数区分が適用されます。
- 200株~399株:森永乳業の商品1,500円相当、または同等金額の寄付
- 400株~999株:森永乳業の商品2,500円相当、または同等金額の寄付
- 1,000株以上:森永乳業の商品6,000円相当、または同等金額の寄付
森永乳業の商品を選ぶだけでなく、同等金額を寄付する選択肢がある点が特徴です。自社商品を楽しみたい株主と、社会貢献を重視する株主の双方に対応した制度といえます。2026年9月30日基準日分については、継続保有条件はありません。
2027年3月以降の変更点
2027年3月31日基準日以降は、優待基準日が毎年3月31日に変更されます。また、200株以上を同一株主番号で半年以上継続保有することが必要です。株主名簿への記載状況によって判定されるため、単に権利確定日の直前に株式を購入するだけでは対象にならない点に注意してください。
- 200株~399株:商品または寄付1,500円相当
- 400株~999株:商品または寄付2,500円相当
- 1,000株以上:商品または寄付6,000円相当
- 3年以上継続保有:400株~999株は追加1,000円相当、1,000株以上は追加2,000円相当
3年以上継続保有した場合、1,000株以上では最大8,000円相当になります。ただし、長期保有による追加特典の具体的な内容は、決定次第案内される予定です。また、2027年9月30日基準日の優待は実施されません。次回は2028年3月31日基準日の優待から再び対象となります。
制度変更の影響と投資家へのアドバイス
株式分割によって株価は理論上調整されますが、優待の最低保有株数は分割後の200株に変更されます。分割前の100株保有者がそのまま分割後400株を保有する場合、株数区分上は400株~999株の対象になります。ただし、今後の長期保有判定では、同一株主番号の維持が重要です。
証券会社の変更、相続や名義変更、株式の売却によって株主番号が変わると、継続保有期間が引き継がれない場合があります。また、保有株数が基準を下回った場合も、継続保有期間が途切れる可能性があります。長期優遇を狙う人は、株主番号と保有株数を継続的に管理しましょう。
権利確定日と取得スケジュール
2026年9月30日基準日分までは、9月30日が権利確定日です。200株以上を保有していれば、継続保有条件なしで新制度の対象になります。2027年3月31日基準日以降は、3月31日が基本の権利確定日となり、半年以上の継続保有条件が加わります。
- 直近の権利確定日:2026年9月30日
- 直近の必要株数:株式分割後200株以上
- 2027年3月31日以降:同一株主番号で半年以上継続保有
- 2027年9月30日:株主優待の実施なし
権利付き最終売買日までに購入する必要がありますが、具体的な日付は取引所や証券会社の営業日表示で確認してください。商品または寄付の選択方法、優待の発送時期は、会社から届く案内や公式ウェブサイトで確認することになります。
初心者向けの投資ポイント
森永乳業の優待は、食品を受け取れることに加えて寄付も選べる点が魅力です。一方、最低保有株数が200株であるため、100株優待と比べて必要資金が大きくなる可能性があります。2027年3月以降は半年以上の継続保有が必要となり、2027年9月には優待が実施されない空白期間もあります。
株主優待を目的に投資する場合でも、食品メーカーとしての業績、原材料価格、株価、配当、株式分割後の需給などを総合的に確認しましょう。特に、長期保有を前提とするなら、優待の金額だけでなく、数年間保有しても納得できる事業内容かどうかを考えることが大切です。
まとめ:今回の2銘柄は「継続」と「制度変更」を確認
2026年8月25日発表分のうち、このページでは2社を紹介しました。ADRバイオメディカは、100株以上で年2回、年間5,000円分のQUOカードを受け取れる制度が継続されます。森永乳業は、2026年9月末日分までは継続保有条件なしですが、2027年3月末日以降は半年以上の保有が必要となり、長期保有優遇も導入されます。
どちらも、権利確定日直前の購入だけでなく、制度の適用時期や株主番号、株式数の条件を確認することが重要です。株主優待、配当、値上がり益にはそれぞれリスクがあるため、無理のない投資金額で、企業の業績や財務内容と合わせて判断しましょう。
出典:各社が2026年8月25日付で公表した株主優待制度に関する発表内容。優待の申込方法、発送時期などは、今後の会社案内もあわせて確認してください。