今日は7社が株主優待を発表されました。3ページに分けて紹介します。この記事は2ページ目です。今回は、株主優待制度の変更を発表したジャパンクラフトHD、FCE、LINK&Mの3社を取り上げます。優待の内容だけでなく、権利確定日、継続保有条件、投資初心者が確認したい注意点も整理します。
ジャパンクラフトHD(71350)
ジャパンクラフトHDは、手芸用品などの自社商品・サービスに利用できる優待券の制度を2026年12月31日基準日から変更します。2026年6月30日基準日までは変更前の制度が適用され、変更後は優待券1枚の額面が1,000円から500円になります。税込1,000円の買い物につき1枚利用できる仕組みです。
変更後の株主優待内容
- 権利確定日:毎年6月30日、12月31日
- 最低保有株数:100株
- 1年以上継続保有:100株以上200株未満は500円分を年1回、200株以上500株未満は500円分を年2回、500株以上700株未満は1,500円分を年2回、700株以上1,000株未満は2,500円分を年2回、1,000株以上は5,000円分を年2回
- 3年以上継続保有:500株以上700株未満は2,000円分を年2回、700株以上1,000株未満は3,500円分を年2回、1,000株以上は6,500円分を年2回
- 特別優待:6月30日に1年以上継続保有し、1,000株以上保有する株主には、変更後も年1回の特別優待品を贈呈予定
変更前は、1年以上保有で100株以上200株未満なら2,000円分を年2回、600株以上なら5,000円分を年2回、3年以上保有では3,000円分から6,000円分を年2回受け取る制度でした。変更後は100株以上200株未満の優待が年2回から年1回へ減少する一方、500株以上の株数区分が細かく設定されます。
投資家への影響と注意点
今回の変更は、株主関連費用の増加を抑え、配当とのバランスを見直すための制度再設計とされています。特に少ない株数で優待を受けていた株主にとっては、年間優待額が減る可能性があります。一方、1,000株以上を3年以上保有する場合は、変更後に年間13,000円分となり、長期保有区分では変更前の年間12,000円分を上回ります。
- 継続保有は、同一の株主番号で株主名簿に連続記録される必要があります。
- 1年以上は3回連続、3年以上は7回連続の記録が条件です。
- 貸株サービスなどで株主番号が変わると、継続保有期間がリセットされる場合があります。
- 株式会社ヴォーグ学園での優待券利用は2026年9月30日、クラフトハートトーカイ会員ポイントへの振替サービスは2027年2月28日に終了予定です。
権利取得を考える場合、2026年12月31日基準日の優待から変更後制度が適用されます。実際の権利付き最終売買日は市場営業日を確認する必要があります。優待券は6月30日基準分が9月下旬、12月31日基準分が翌年3月上旬に発送予定です。優待利回りだけでなく、優待券の利用条件、株価、配当、業績を合わせて判断しましょう。
FCE(95640)
FCEは、2026年9月30日基準日の株主優待を拡充します。100株以上の株主に1,000円分のデジタルギフトを贈呈し、さらに半年以上保有する株主には1,000円分を追加。条件を満たせば合計2,000円分になります。
デジタルギフトの内容と受取方法
- 権利確定日:2026年9月30日
- 最低保有株数:100株
- 保有期間の条件なし:1,000円分
- 半年以上保有:1,000円分を追加し、合計2,000円分
- 交換先の例:Amazonギフトカード、QUOカードPay、PayPayマネーライト、dポイント、au PAYギフトカード、Visa eギフト vanilla、図書カードNEXT、Uber Taxiギフトカード、Uber Eatsギフトカード、Google Playギフトコードなど
受取には申込みが必要です。株主に郵送される「株主優待のご案内」に従い、WEB上で希望する交換先を選択します。選択期間を過ぎると受け取れない可能性があるため、案内が届いたら期限を確認しましょう。交換先は変更される場合があります。
2025年9月30日基準日までは100株以上で1,000円分でした。今回の追加1,000円分は、2026年9月30日基準日の今回限りの特別優待です。中長期保有を促す内容ですが、今後も同じ追加分が続くとは限りません。優待目的で投資する場合は、通常分と特別優待を分けて評価することが大切です。
発送は、2026年12月開催予定の定時株主総会前に送付される「第10回定時株主総会招集ご通知」に同封予定です。9月末の権利確定を狙う場合は、権利付き最終売買日までに100株以上を購入する必要があります。株価変動による損失がデジタルギフト額を上回ることもあるため、優待利回りだけで投資判断をしないようにしましょう。
LINK&M(21700)
LINK&Mは、1,000株以上を1年以上継続保有する株主を対象としたデジタルギフト制度を拡充します。毎年6月末日と12月末日の年2回が基準日で、2026年12月末日確定分からデジタルギフトの進呈金額を10%増額します。
優待の概要
- 権利確定日:毎年6月末日、12月末日
- 最低保有株数:1,000株
- 保有期間条件:同一株主番号で1年以上継続保有
- 対象商品:デジタルギフト。QUOカードPay、Amazonギフトカード、Google Play、au PAYギフトカード、図書カードNEXT、Huluチケット、U-NEXTギフトコード、dポイント、暗号資産などへの交換が可能と案内されています
- 現物の選択肢:現物ギフトカードとしてQUOカードを選択できる場合があります
一方で、今回の発表資料では、拡充前後の株数別の具体的な進呈金額は確認できません。そのため、優待価値を正確に計算してから投資することは現時点では困難です。対象株主には「株主優待のご案内」が送付され、WEB上で受取方法を選択します。6月末基準分は9月下旬以降、12月末基準分は翌年3月下旬以降に送付予定です。
投資初心者が確認したいポイント
1,000株以上かつ1年以上という条件があるため、100株から始められる優待と比べて必要投資額が大きくなりやすい銘柄です。また、株主番号が変わると継続保有期間の判定に影響する可能性があります。PayPayマネーライトを選ぶ場合は5%の手数料が発生するほか、暗号資産など一部の交換先にも利用条件や手数料が設定される場合があります。
2026年6月末日確定分までは現行金額、2026年12月末日確定分から10%増額という切り替えを確認しておきましょう。金額が開示されていない段階では、増額率だけで優待の魅力を判断せず、会社の業績、株価、配当、必要投資額を確認するのが安全です。
今回の3銘柄を比較する投資ポイント
- 制度変更の影響が大きい:ジャパンクラフトHDは株数区分や優待回数、券面額が変更されるため、保有株数と継続保有年数ごとに年間金額を再計算しましょう。
- 特別優待に注意:FCEの追加1,000円分は2026年9月30日基準日の今回限りです。継続的な優待収入として見込まないことが重要です。
- 増額後の金額が未開示:LINK&Mは10%増額が発表されたものの、具体的な進呈金額は今回の資料では確認できません。
- 申込み期限を管理:FCEとLINK&MはWEBでの選択手続きが必要です。案内の到着後、申込期限を必ず確認してください。
株主優待は商品券やデジタルギフトを受け取れる楽しみがある一方、株価下落や業績悪化などの投資リスクがあります。優待だけでなく、配当を含む総合的な株主還元、企業の成長性、必要資金、権利付き最終売買日を確認して、自分の投資方針に合うか検討しましょう。
出典:各社が2026年8月10日付で公表した株主優待制度に関する発表内容。